うつ病について基本的な情報を身につけておきましょう

医学の歴史

古代の精神医学について

 いまや、それほど珍しくない病気として世間的にうつ病は広く知られています。では一体いつの頃からうつ病という病は認識されはじめたのか、またそのチェック方法というのはどういったものだったのでしょうか。実は紀元前5世紀〜4世紀頃にヒポクラテスの提唱した“四体液説”から、うつという考え方が生まれたと言われています。古代ギリシャの医師たちは患者の身体から流れでてくる液体を観察することによって、患者がいまどういう状態にあるのかをチェックしました。そしてその液体を粘液・血液・黄胆汁・黒胆汁の4つに分類し、その過不足で人間の体調は決まるという考えが“四体液説”です。この4つの液体のうち黒胆汁として定められていたものが多すぎると憂うつ質になると言われていました。つまり、古代ギリシャでは体液の様子によってうつ病をチェックしていたのですね。しかし“四体液説”は後の時代に否定され、その後はヨーロッパで精神病の研究が進められていき、段々と現代のような精神医学が形成されていったのです。

現代のうつ病チェック方法

 うつ病かどうかを体液でチェックするなどと聞くと信用ならないと思ってしまいますが、現代でも多くの医師たちは問診だけに頼ってうつ病の診断をしており、その結果誤診率も比較的高くなっています。そこでうつ病を客観的に診断する最新の医療技術として、光トポグラフィー検査というものが生みだされました。光トポグラフィー検査とは、近赤外線を使って前頭葉の血流量の変化を可視化し、その血流の地図のような画像を参考にしながらうつ病を診断する方法です。うつ病・躁うつ病・統合失調症はどれも似たような症状が現れるのでどうしても誤診しやすい傾向にあったのですが、血流量のパターンで分類するとそれぞれが異なった様相を呈するため、光トポグラフィー検査を用いればかなり客観的な診断を下せるようになりました。この検査は2014年から保険適用されるようになったので、これからの時代はより多くの人に正確な診断が与えられるようになるでしょう。